世界遺産登録なるか!?今のうちに彦根城見学見どころ紹介!

大人気ゆるキャラ「ひこにゃん」でおなじみの彦根城。2028年の世界遺産推薦候補に決まり話題になっています。

しかしこの彦根城、じつは世界遺産登録は5度目の挑戦。すでに世界遺産となっている姫路城のような「木造建築の美しさ」とはまた違う、江戸時代の大名がどう地域を治めていたか(統治システム)という渋い魅力をアピールして、単独登録の悲願達成を目指しています。

今回は彦根城の魅力と見どころについて、実際に訪問した記録をもとにご紹介します!

彦根城の歴史について

彦根城築城の背景として、江戸に幕府を置くと豊臣方の勢力圏である関西の守りが手薄になってしまいます。そこで信頼できる家臣の井伊家を彦根において豊臣を監視、包囲するために建てられたのが彦根城でした。井伊家代々により、約20年をかけて築城されました。

また、同じ滋賀県に位置する豊臣秀吉の長浜城や石田三成の佐和山城を解体し彦根城に再利用しているのも豊臣方への牽制を感じます。まさに徳川の時代が来たことを象徴するようなお城です。
国替えなく、江戸時代の最後まで井伊家が治め続けました。

【公式】 国宝 彦根城
国宝彦根城の歴史、名勝、アクセスについてご紹介するサイトです。

明治の廃城令や戦火を免れ、今日に至るまで天守が現存しているお城は12城ありますが、彦根城もそのうちの一つ。さらに天守、附櫓(つけやぐら)、多聞櫓(たもんやぐら)が国宝に指定されています。

彦根城がもつ世界遺産登録に向けた魅力


彦根城が1992年に世界遺産暫定リストに登録されてからすでに30年以上。これまでもアピールポイントの工夫や構成史跡の見直しなどに取り組みながら、実は今回5度目の申請となかなか苦戦しています。
そんな彦根城の世界遺産推薦にあたり、「江戸時代の大名統治システム」という言葉がよく用いられますがご存じでしょうか。私は勉強するまで知りませんでした…。

どういうことだい・・・?

彦根城の価値
17世紀からの250年間にわたって、安定した社会秩序を形成・維持した江戸時代の大名による政治の仕組みを象徴的に伝える「城」のうち、最も残りが良いもの

彦根城を世界遺産に 公式サイトより引用

これが彦根城の価値として紹介されているものですが、初めて見た時は「へえ~」という気持ちと、「正直よく分からん!」のどちらも思いました。「残りが良いもの」の基準もちょっと彦根城に寄りすぎでは…?と思ったり。
きれいで立派な木造建築のお城が残ってるってだけ充分じゃないか、と思う方もおられるでしょう。

ですがこの妙に回りくどい理由で推薦するのも理由があります。

たとえば「日本の近世城郭建築群」などの名目で姫路城に追加申請すれば、木造建築物の魅力をアピールしやすいかもしれません。「琵琶湖畔の文化財」とか、他の史跡と一緒に申請する道もあったでしょう。
ですが彦根城が目指すのはあくまで単独登録。姫路城やほかの遺産の力を借りずに自力で世界遺産になることが悲願なのです。そのために、ほかの遺産と差別化する必要がありました。

そして今回の推薦にあたり、ユネスコの諮問機関であるイコモスによる「事前評価」を取り入れたのが大きな変化です。

事前評価とは
自国の世界遺産暫定一覧表記載資産の世界遺産登録をめざす締結国が、推薦書の本提出前に、顕著な普遍的価値などについて諮問機関(イコモス)より技術的・専門的助言を受ける制度。諮問機関との対話を通じて質の高い推薦を促すことを目的としています。

彦根城を世界遺産に 公式サイトより引用

助言を受けた結果2024年10月に「登録の可能性がある」との評価を取得しました!
このことで今までよりもグッと質の上がった申請になり、登録の可能性も非常に高まっています。2028年の登録に向けて、これから正式な推薦書の提出や現地調査が行われます。
今度こそ世界遺産登録の悲願を果たしてくれることを願うばかりです!


世界遺産登録の視点で見る姫路城と彦根城については下記の記事でも触れているのでご参考ください!

まずはこれだけ分かればいい!世界遺産のかんたん解説
日本の世界遺産は現在25件登録されていますが、滋賀県の彦根城を26件目の世界遺産として推薦することが最近ニュースになりました。そこで「確かにきれいなお城だけど、なんでいま彦根城?」と思った方もいると思…

彦根城の見どころ紹介

日本一の破風を持つ天守閣

お城の象徴である天守は見学には外せません!
天守は3重3階、高さ15.5メートルと、規模は比較的小さめですが破風(はふ)の数が18個とその数は日本一!華やかで立派に見せる工夫が凝らされています。

お城の見方

破風とは、天守の外観に取り付けられた三角形の屋根のこと
これは実用面よりも装飾的な意味合いが強く、天守の華やかさに影響します。
一方で、装飾の破風がまったくないお城もあります。

内部は特に目立つ展示室はなく、木造建築の様子をありのまま見学できる仕様でした。天井の梁や隠し狭間など見どころはありますがあまり広くないので、皆さんサッと1周したらどんどん上層階に向かっていきます。
が、そこもなかなかの急階段のため待機列ができていました。手すりをしっかり握らないと怖いほどなので、後ろに人がいても焦らず慎重に登りましょう。スカートでの訪問は避けたほうがよさそうです。

天守からの景色。外には出れず、室内からガラス越しです。彦根城に隣接する大名庭園「玄宮園」が眼下に一望できました。ここもあとで訪れます。
反対側には琵琶湖の景色。他に高い建物がなく、とても見晴らしのよい光景でした。昔は外堀と琵琶湖は繋がっていたようですが、1949年に感染症対策(マラリアを媒介する蚊の撲滅)のため埋め立てられた歴史があります。

天守見学後は、出口付近で甲冑着付けイベントも行われていました。井伊の赤備えにちなんだ甲冑やおもちゃの刀を身に着けて撮影してもらえます。私はひとり旅だったので流石に気恥ずかしく遠慮しましたが、刀をもってポーズを決めてみたい気持ちはあります(笑)

天守以外にも注目!

受付~天守までは徒歩約10分ほどで、その間にも見どころはたくさん!
天守と並んで象徴的な建物が天秤櫓と廊下橋です。橋の下をくぐってぐるっと回りこみ、廊下橋を渡って天守に向かいます。どのお城にも共通しますが、やはり天守までの道のりは階段や坂道が多いです。

先ほどくぐった廊下橋の上です。前に見える天秤櫓は、その左右対称な見た目に由来した呼び名です。

階段を上りきった先の月見櫓跡から横を見ると、石垣がずっと奥まで続いているのがわかります。天守は比較的小規模でもお城の敷地面積は広大なことがよく分かる角度でした。
他にも太鼓門櫓、西の丸三重櫓、馬屋など公開されています。西の丸三重櫓は天守までのルートからやや外れた位置にあるので、気になる方はお見逃し無いように!

私は完全に見逃してしまいました…。リベンジしたいです


また表門券売所の目の前には彦根城博物館があります。別途入場券が必要ですが、彦根城とセットで200円お安くなります!
彦根藩主井伊家の伝わる品や、復元された表御殿が展示されており、常設展は「”ほんもの”との出会い」と称して、複製品ではなく原則本物(実物)の展示が特徴です。
年末年始ほか、毎月中旬に1~3日不定休が設けられるため、公式サイトで事前に確認しておきましょう

季節限定の見どころ

内堀沿いに、冬(11月〜1月)と春(4月〜5月)の年2回花を咲かせる「二季咲桜」という珍しい桜があります。訪問時は12月末でしたが、鮮やかな花が咲いていました!

12月末の桜

もちもちのひこにゃんに会おう

〇×クイズをするひこにゃん

彦根を象徴するのが言わずと知れた「ひこにゃん」。はじめて実物を見ましたが、めちゃくちゃかわいいです!
もちもち柔らかそうな白いからだ、ゆるっとした手足、愛くるしい顔、登壇しているお姉さんにちょっかいを出すいたずらな仕草、去り際まであふれるファンサービス。どこをとってもかわいい!

そしてなにより、ひこにゃんを囲む観客がみんな笑顔だったのが印象的でした。老若男女が自然と笑顔になる愛くるしさです。

・お辞儀するひこにゃん
・地面を歩くための靴を履かせてもらうひこにゃん
・帰り際にドアから顔を覗かせるひこにゃん

訪問日のスケジュール

ひこにゃんが登壇する時間は券売所近くや、彦根市のホームページで紹介、更新されます。ある程度固定化されていますが、変更がないか必ず確認しておきましょう!
1日に3回程度、約30分と限られているので、ひこにゃんの出陣に合わせてスケジュールを組むのがおすすめです♪

主に午後登場する「博物館(冠木門)」は表門券売所のすぐ近くです。
冠木門~天守は階段続きで往復するのは結構大変なので、受付近くの彦根城博物館を見学し、ひこにゃんに会ってから天守見学の流れをおすすめします。
というのも、天守は入場待機列ができることもあり、天守内部や櫓の見学は関心の度合いによって所要時間が変わるので、思った以上に長引く可能性があります。わたしも天守の待ち時間が長引き、ひこにゃんの登場時間に合わせて急いで冠木門まで戻ることになりました…。

彦根城とセットで!大名庭園玄宮園

玄宮園(げんきゅうえん)は彦根城に隣接した大名庭園で、お城と共通チケットで入園可能です。井伊家4代名藩主の井伊直興により造営されました。
風光明媚な「近江八景」を模して作庭されており、広い池の小島に架かる橋やその周辺を散策できます。

近江八景は風光明媚な中国の瀟湘(しょうしょう)八景になぞらえて、江戸時代に選ばれました。

  • 石山寺の「石山秋月」
  • 瀬田の唐橋の「勢多(瀬田)夕照」
  • 粟津原の「粟津晴嵐」
  • 矢橋の「矢橋帰帆」
  • 三井寺の「三井晩鐘」
  • 唐崎神社の「唐崎夜雨」
  • 浮御堂の「堅田落雁」
  • 比良山系の「比良暮雪」

庭のどこがどこの景色か、というのは明確に定まっていないようなので、見学する身としては「風情あるお庭だなあ!」という感じです(笑)模しているとすれば、やはり中央の池は琵琶湖なのでしょうか。

訪問時はちょうど日が傾き始めたころで、夕日が木々を照らして眩しいくらいでした。夕日を背に見る彦根城が目立ち、彦根のシンボルなんだなあと実感します。
20分ほどで回れるほど良い広さです。

地震の間 外観

庭園部分が玄宮園と呼ばれており、隣接する建物部分は楽々園と呼び分けられています。玄宮園と同時期に建てられた御殿は当時に比べるとその規模は縮小していますが「御書院」や「地震の間」「楽々の間」など外観見学可能です。

地震の間という珍しい名前の由来は、当時には珍しい耐震機能を備えていたことに由来します。普段は茶座敷と使用されていますが、建築地盤の強化などの工夫によって地震に強い構造をしている旨の解説が設置されていました。

彦根城へのアクセス

■最寄り:JR彦根駅 普通、快速、新快速すべて止まります
 JR彦根駅西口から徒歩約15分

改札を出た時点で彦根城は西口!としっかり誘導してくれています
彦根駅から彦根城までの案内もいたるところに設置されているので、道に迷うことはありません。いたるところにひこにゃんのオブジェやポスターがあるのが印象的でした。

彦根駅近くのアルプラザにはひこにゃんグッズの販売ブースもありました!

まとめ

世界遺産登録については、過去の遍歴からも単独登録のハードルの高さを実感します。それでも心を折らず、30年以上活動が続いていることを思うと、もう理屈抜きにそろそろ悲願達成の瞬間を見届けたい気持ちが強いです。積み重ねてきた努力が報われる人が、きっとたくさんいるんだろうなと思います。

世界遺産登録となればまた観光客が増えるので、その前にもう一度見学に行く予定です。
今回スケジュールをしっかり確認していなかったので、城内を急ぎ足で移動したり、閉まってる施設があることを直前まで知らなかったり、改めて計画の大切さを改めて痛感しました。ひこにゃんにもまた会いたいです。

なお、歴史やお城への関心は比較的高い方だと思いますが、彦根城見学でいちばん印象的だったのが生ひこにゃんでした。さすがゆるキャラ界のトップ、愛嬌がピカイチです(笑)

天守前の切り抜きひこにゃんパネル

以上、ここまで読んでいただきありがとうございました!

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